シドニーの語学留学に行ったのは大学3年と4年の間でした。
大学3年になって秋くらいから就職活動が始まってきたときに、就職について考えてもなんだかもやもやとしていていました。
就職に関してはもやもやとしているけど、明確にやりたいことはありました。それは、「海外に長期間行く」ということでした。それまでにも何度か海外に行ったことがあり、アメリカには一ヶ月くらい交換留学で行きましたが、なんとなくお客さんのような受け身の姿勢のプログラムでした。
自分で計画して、自分で考えて海外で行動してみたい。そして、一年くらいの長期間海外に行くことで日本を客観的に見ることが出来るのではないかと思っていました。
なんとなくそのまま就職すれば、海外に長期間行くことはなかなかチャンスがなくなりますし、行くことが自分にとって良いことか悪いことか判定も出来ないまま行くのもなんとなく受け身の人生になってしまいそうで嫌でした。
そして、一番自分の意識を変えたのは母の死でした。
母親は自分が二十歳のときに病気で亡くなりましたが、そのときはまだ40代でした。今の世の中は40代なんてまだ若い方です。
しかし、人はいつ死ぬかは誰にもわかりません。出来ることがあるのに、やらないというのは自分の判断です。
よく「やらないで後悔するより、やって後悔する方が良い」という言葉を聞きますが、このときはまさしくその気持ちでした。
自分でやりたいことは明確になっているのに、ここままみんなの流れに乗って就職活動をして就職して働くということは、主体性が無いように感じられたのです。
そんな行き方はわがままかもしれませんが、行動をしないで後悔して自分を嫌いになりたくないという思いもあり、大学3年のあとに1年休学することを決意しました。