オーストラリアの首都って結構知らない人が多いです。
僕も最初はシドニーだと思っていましたが、オーストラリアの首都は「キャンベラ」という街です。キャンベラはシドニーとオーストラリア第2の都市メルボルンの間にあります。
シドニーからは飛行機で行けば1時間弱、僕は列車で行ったので4時間くらいかかりました。
キャンベラの正式名称は首都特別地域(Australian Capital Temitory)通称ACTといい、どの州にも属していない特別な地域になっています。
キャンベラの歴史はオーストラリア連邦が誕生した1901年から始まります。国が出来れば首都が必要になりますが当時、シドニーとメルボルンが首都の誘致を巡って激しく対立した結果、間を取ってキャンベラということになりました。すごい首都の決め方ですね。
日本で言えば東京と大阪が首都を巡ってケンカして結局名古屋に落ち着いたような感じでしょうか?
しかし、日本の名古屋と違ってオーストラリアの首都に決まったキャンベラは何にも無い土地でした。
まったくの原野だった場所にゼロから都市を造るためには綿密な都市計画が必要となり、そこで137人の建築家から選ばれたのが、アメリカ人のウォーター・バーリー、グリフィンでした。キャンベラにはサウスキャンベラとノースキャンベラの間に人造湖がありますが、そこには今でも彼の名前が残されています。
彼が目指したのが周辺の地形と自然環境を生かしたガーデンシティで、公園の多い緑豊かな街を設計しました。おもしろいのが、キャピタル・ヒル、シティ・ヒルを中心としたパーラメント・トライアングルと呼ばれる三角形の一帯で、ここに国の重要機関のすべてが収められていて、その三角形の頂点の一つのキャピタル・ヒルに国会議事堂が建てられています。
キャンベラとはオーストラリア原住民のアボリジニの言葉で「人が集まる場所」と言う意味で、何もない場所だったキャンベラは今では35万人以上の人口になっています。
オーストラリアの首都であるキャンベラですが、人工的な街なため街自体はきれいですが正直、観光地としての人気はありません。
いろんな街を見てきましたが、やはりいくらきれいな街でも自然と形成された歴史のある街の方が多少汚くても観光地としては魅力があるかもしれません。キャンベラももう少し時間がたって歴史を感じるような年月を重ねていけば街としての魅力が増すのでしょう。
そんなキャンベラにシドニーで語学学校に通っているときに、学校の休みに行くことにしました。
もともとメルボルンに親戚がいるため、そこに遊びに行くことになってましたが、飛行機でシドニーからメルボルンまで直行で行っても面白くないと思い、シドニーからメルボルンまで鉄道で行き、途中キャンベラに寄って一泊するという予定でキャンベラに向かうことにしました。